アメリカ版センター試験”SAT”を東大生が解いてみたら、面白い事実がわかった。

こんにちは、ジャックです。

 

今回は、アメリカのセンター試験であるSATを解いてみました。

 

そこで、東大生の僕がSATを解いてみた感想と、
SATの難易度や特徴などを詳しくお伝えしていきますね。

 

今回の記事を読めば、
SATの概要が確実に掴めると思います。

 

TOEICと比較できてめちゃくちゃ面白かったです。

 

SATを解くことになった経緯

先日、こちらの記事で
「TOEICは本当の英語力を全く反映していない!」
って話をしました。

東大合格直後にTOEIC受けたら、事件が起きました。

2019年12月22日

 

 

そこで、僕が次に気になったのは、

 

アメリカのテストなら
本当の英語力がわかるか?

 

ってことなんですね。

 

 

 

「アメリカのテストの方が
本当の英語力がわかるんじゃないか?」

と思って、

 

たどり着いたのが

 

アメリカのセンター試験であるSAT。

 

 

 

僕は東京大学の情報系専攻なのですが、

実は高校生のときにアメリカのMIT大学
(マサチューセッツ州にある有名な大学)
に行こうと思っていまして、
SATを解いてみたことがあります。

 

高校3年生統治、TOEIC895点をとっていて
割と英語に自信あったので、

「SATがなんじゃ!いけるわ!」

って調子こいてたら
答えが何もわからず打ちのめされた記憶があるので、

今回もう一度挑戦してみようかなと。

 

 

 

ここからは、SATについてざっくり説明したあとに、
東大生がSATを解いてみて気づいたことを包みかくさず共有していきます。

 

SATとは

まずはSATについて簡単に紹介するのですが、

SATとは日本でいうセンター試験(2020年度から大学入学共通テスト)みたいなもの

です。

受ける大学関係なく、高校生は全員受けるテストですね。

 

 

でも、日本と違うところもありまして、

それは

 

何回受けてもいいんです。

 

一年間に7回あるのですが、

中には10回以上受けてから出願するツワモノもいます。

 

普通は2.3回受けて満足して終わりらしいですけどね。

この点ちょっとTOEICに似てます。

 

 

そんなSATの試験科目はこちら。

  • Reading Test
  • Writing and Language
  • Math (電卓使用不可)
  • Math (電卓使用可)

 

Reading Testというのは長文問題です。

TOEICにもあるやつですね。(難易度は違いますが。)

 

Writing and Language は文法問題で、

誤文訂正形式です。

ちなみに、東大の入試英語が
これと同じ形式で問題出してます。

 

最後に、数学が二つ。

 

電卓あり、は日本人から見たらすごく面白いですよね。

数学の用語は難しいですが、
いったん覚えれば問題自体は簡単みたいです。

 

今回解いたテスト

この中で、今回僕が解いたのは、

Reading Test。

 

理由は、TOEICとの比較ができるからです。

 

 

今回解いた問題がこちら。
(過去問公開されてないので、模試です。)

https://collegereadiness.collegeboard.org/pdf/sat-practice-test-1.pdf

の1個目のテストです。

 

ぜひ、気になる方は解いてみてください。

 

Reading Testの結果

では、東大生の僕がSATを解いた結果はどうだったのか?

 

結論から書きます。

 

 

 

時間内に解ききれませんでした。

 

で、解いた問題の正解率は8割でした。

 

 

ちょっと言い訳させて欲しいのですが、

TOEIC感覚で解いてたら終わります。

 

 

・・最初の大問、いきなり小説だったし。

 

日本語でも小説読まないジャックにとって、
英語で小説なんて読まない。

 

多分人生で一冊しか読んだことない。

それさえ完読してないしね。

 

まずで、小説によって出鼻をくじかれました。

 

それ以外にも、色々難関ポイントがあったのですが、
ここから僕が気づいたSATの特徴をいくつかご紹介したいと思います。

 

TOEICよりも確実に難易度高いですね。

 

まずは小説の話から。

特徴1 : 小説がある

うすうす気づいてはいたんですけどね、

こいつの存在を。

 

でも、こんなに手強いとは思っていませんでした。

 

大問5問中1問目でいきなり出てきて、

全部で試験時間は65分なので
単純計算で小説問題は65÷5=13分
でとかないといけないのですが、

 

僕小説に20分以上かかりましたからね。

 

こいつのせいで全てがガタガタになりました。

(似た経験したことある人多いはず笑)

 

小説で時間がかかった理由は、

  • 小説独特の単語
  • 小説独特の表現
  • 文化的な違い

 

この3つです。

 

 

まずは「小説独特の単語」。

 

僕たちが普段やってる英語って、
論説チックなものが多いじゃないですか。

 

TOEICなんかそうですよね。

 

ビジネス用語だったり、
医学用語だったり、
生物学用語だったり、

その辺の単語は日本人でも意外と知っている。

 

でもね。

 

小説に出てくる単語を僕たちはあまり知らないんですよ。

 

人の心情表現とか、
風景の描写とか、
生活用品の名前とか。

 

勉強しなくないですか?

知ってるとしても簡単なものだけ。

 

今回の僕が知らなかった単語を列挙しますと、

  • charcoal brazier
  • quilt
  • lacquer
  • drawing room
  • glisten
  • preposterous

・・・

 

そもそも単語レベル高いというのはありますが、

それよりも、
日本の教育では学ばない分野の単語なんですよ。

 

最初の

  • charcoal brazier

とか、まじでわからなかった。

 

coalとあるから「炭?」とは思ったのですが、

 

charcoal brazierとは、

「七輪」らしいのですね。

 

 

いや、知らんわ、と。

 

なんなら、最近の若者は、
「七輪」という単語自体知らないんじゃないかと思う。

 

こういった単語を僕らは習わないんです。

 

 

でも、英語の小説には生活用語がバンバン出てきます。

 

二個目の”quilt”なんかは、

「保温のために綿をはさんだ布地」ですからね?

 

スコットランドの民族衣装かと思いきや、
そっちは”kilt”なんですって。

 

小説は、単語の問題もあってすごく難しいんです。

 

 

あと、小説が難しい二つ目の理由としては

 

小説独特の表現があること。

 

これに関しては、実際に見てもらった方が早いと思います。

 

まずは、こちら。

今回出てきた一節

I’ve come to ask for Naomi’s hand.

何を言ってるかわかりますか?

 

直訳すれば、

「僕はナオミの手を求めに来た。」

となりますが、よくわかりません。

 

手が欲しいってどういうこと?

 

 

これ、前後の文脈を読めばわかるんですが、

彼は、

結婚の申し込みにきたのですよ。

 

ああ、そういう表現もあるのか、と思いましたね。

非常に面白い。

 

こういう感覚的な部分を知るのが、
英語を学ぶ一つの楽しみでもありますね。

 

 

次の一節は、雨の日の描写です。

これはかなり難しい。

 

今回出てきた一節

In the glistening surface of the courtyard’s rain-drenched paving stones, she saw his reflection like a dark double.

 

何言ってるかすぐわかりますか?

 

ちょっと考えてみてください。

 

・・・

 

僕の訳はこんな感じです。

(訳すの難しかった…)

 

ジャックの訳

中庭の敷石は雨に濡れていて、彼女は、そのつやつやした表面に彼の姿が反射しているのに気づいた。それはまるで、見えてはいけないもう一面かのようであった。

 

まさに「小説!」って感じの表現。

 

これ、何が難しいかというと、

dark double

の理解なんですよ。

 

「double = 分身」は分かってて、
彼の姿が鏡のように石に映っていたのもわかりましたが、
(そんな現象本当に起こるかは別として)

 

でも、なぜdarkなんだ?

 

別にdarkである必要はなくないか?

 

そう思って調べたところ、

こんな本が出てきたので、

「有名な本をもじったのか…?」
と思ったのですが、

一瞬でそうではないことに気づきました。

 

なぜなら、この本の出版年は2019年だったからです。

この文章は、多分それより前に書かれてる。

 

その後も調べたんですが、

でもdark doubleとググっても一向に情報が出てこないので自分で考えてみたんですが、

dark と doubleは相性のいい単語なんですね。

 

日本でも、

表ではいい人なのに、
影では。。。みたいな映画あるじゃないですか。

 

僕の感覚では、この類の作品は
1年で1作品はあると思うのですが、

 

作者はこのイメージが頭にあったから、
“dark”をつけたのだと思います。

 

これは小説が難しい3つ目の理由でもあるのですが、

このような文化的背景が必要だったりするんですよ。小説って。

 

こういった感覚は、現地に住んでないとわからないものだったりするわけで、

本当に小説は奥が深い。

 

問題解かなくていいので、
今回の小説だけでも読んでみては、
と思います。

https://collegereadiness.collegeboard.org/pdf/sat-practice-test-1.pdf

 

特徴2 : 単語レベル高い

小説の話でもうすうす気づいたかと思いますが、

 

SATは単語レベルが異常です。

 

ネイティブ向けのテストなので、
当然っちゃ当然ですが。

 

日本でいう「センター現代文」ってことですもんね。

センター現代文でも満点取れないですもん。

 

 

そう考えると、

TOEICって外国人向けテストにすぎないんですね。

 

日本に住んでると、TOEICが英語の全てのような感覚にもなりますが、

TOEICは外国人向けの簡単なテストにすぎないんだなって思いました。

 

単語レベルも押さえられてるし、

文化が違う人向けに作られてるから、
小説などもないのだと思います。

 

多分いまTOEICの問題を解いたら
超簡単に見えると思います。笑

 

実際、
この問題には解説も付いていたのですが、
解説の英文が超簡単に思えましたね。

 

もう、スラスラ。

 

それだけ、SATの単語レベルが高くて、
読みにくかったってことです。

 

特徴3 : テーマが深い

小説があることは先ほど言いましたが、

 

論説文のテーマがこれまた深いんですよ。

 

今回出てきたのは、

  • プレゼントのジレンマを経済学と心理学から解説
  • DNAの構造
  • 女性に関わる社会問題
  • 宇宙

 

TOEICでも、生物学とかの話題が出てきたりするんですけど、

SATは掘り下げ方がエグいんですね。

 

DNAの話は、普通
「二重螺旋なんだよ〜」
くらいで終わるじゃないですか。

 

でも、今回の問題は、

  • 塩基配列
  • アデニンとチミンはなぜ対なのか
  • AGCTの順番は何を意味しているのか

など、生物の授業に出てくるような
深い話までやっています。

(生物をやってないと分からない)

 

それに応じて、
専門用語も多く出てくる。

 

これが、TOEICと違う点ですね。

 

僕は、高校生の時に生物学んでいたので
今回はラッキーでしたが。

 

でも、アメリカ史とかをテーマにされたら、
僕らはひとたまりも無いですよね。

 

このように、テーマを理解するためには
英語力だけじゃなくて

色々な教養があると役立つっていうのも
SATの特徴です。

 

特徴4 : 該当箇所を教えてくれる選択肢がある

僕はこれでだいぶ助かりました。

 

どういうことかというと、

「前の問題の答えはどこにあるか」

という変わった設問があるんです。たまに。

 

例をあげると、こんな感じ。

 

設問

Which choice provides the best evidence for the answer to the previous question?

A) Lines 53-55 (“Perhaps… consideration”)
B) Lines 55-60 (“According… relationship”)
C) Lines 63-65 (“As… consideration”)
D) Lines 75-78 (“In… relations”)

 

だから、この問題を見れば、
前の質問の該当箇所が4つに絞られるんです。

 

断然、解きやすくなる。

試験の途中に気づきました。

 

この独特な問題形式は、
SAT特有といって間違いないですね。

 

SATはTOEICとは全然違った

以上でわかってもらえたと思いますが、

SATのReading Testは
TOEICとは全く違いました。

 

まとめると、

  • 小説がある
  • 単語レベルが高い
  • テーマが深い
  • 特有の問題形式

 

特に、「小説」はTOEICに慣れている人にとっては鬼門ですね。

難しすぎる。

 

同時に、
SATの小説や単語レベルをみて、

「TOEICは英語の一部にすぎないんだな」

と強く思いました。

 

僕たちの知っている単語のジャンルは偏りすぎていて、

もっといろんなジャンルの単語を学ばないといけないですね。

 

あと、英語の小説もこれから触れていこうと思います。

 

TOEICを受けたことある人は、
これを機にSATも解いてみてはいかがでしょうか。

65分で終わります。

 

SATを解いてみれば、
逆にTOEICの特徴も分かって面白いですよ。

 

(SAT模試はこちら)
https://collegereadiness.collegeboard.org/pdf/sat-practice-test-1.pdf

 

その前に、長文読解がそもそも苦手だ、と言う方はこちらの動画を見るといいと思います。

長文読解が得意になる糸口が見つかると思いますよ。

 


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