こんにちは、ジャックです。
オリンピックを意識してか、
最近は日本語だけじゃなく、
英語の看板も増えていますよね。
例えば、これとか。
これは、有名カフェチェーンである
ドトールの注意書きの一つです。
日本語の下に英語が書いてあるんですが、
これがどうもおかしい。
ネイティブからみたらめちゃくちゃ変な英語です。
なぜか?_
ちょっと考えてみたら、
おかしい原因がいくつか見えてきたので、
今回はそれを共有しようと思います。
英語の看板に間違いが生まれる理由
結論からいうと、
日本人が
単語帳や辞書に頼りすぎている
ことが原因なんです。
この間違いは、英語の看板だけに
言えることではありません。
日本人の英会話や英作文でもよく見るので、
これを理解すれば、あなたの英語力が
劇的に伸びるきっかけになるかもしれませんね。
では、この看板がおかしい理由をみて行く前に、
もっと簡単な例から紹介していきましょう。
”It’s an exit.”と書いてある看板の例
この前、家の近くのショッピングモールにいきました。
家の近くといっても徒歩ではちょっときつい距離なので車です。
車はそのモールの立体駐車場にとめました。
どうでもいいですが、
最近の立体駐車場はまじで運転のテクニックが必要ですねw
首都圏にあるモールだと、
出来るだけ車が止めれるように
一台分の広さがほんとギリギリ。
止めたら、白い線との隙間が
20センチくらいしかないです。笑
しかも、はじっことか柱の隣だと
ハンパないテクニックが必要です。
僕は普段あまり運転しないので
そのスペースにうまく車を入れることができず、
無限にバックしては切り返し、を続けていました。笑
と、まぁそんなこんなで立体駐車場に車を止めることに成功。
買い物をして、帰ろうとした時のことです。
車に乗って車を出し、
(ここでも苦労した)
出口のゲートに向かいました。
その時に、出口を示す看板があったんです。
それが、
”It’s an exit.”
です。
(写真はイメージ。
運転中なので写真取れませんでした。泣)
言葉にしがたい違和感を感じて、
理由を探しました。
僕が看板を作るならどうするかを考えると、
“This is an exit.”かな?
じゃあ、Itとthisの違いってなに?
これらは単語帳を開くと、
両方「これ」と訳されています。
では、何が違うのか。
それは、
一度文脈に出たか
です。
Itは一度文脈に出たものをさします。
対して、
That は初めて言及するものに使います。
この会話文を見ると、わかりやすいと思います。
A : “Have you ever read this book?”
(この本読んだことある?)
B : “Nope. What is it about?”
(ないよ。これはなんの本なの?)
最初の発言でAは本についてBに聞いていますが、
初めて本に言及したから”This”を使っています。
でも、次のBの発言では、
一度本の話題が出ているので、
“It”を使っているのです。
これを、さっきの出口の看板の例に当てはめてみましょう。
運転者(僕)は看板を見るまで
出口を意識していません。
事実、僕は帰ったらNetflixで見る映画を
考えてたと思います。(どうでもいい笑)
それで、いきなり看板が目に飛び込むわけです。
当然、文脈に「出口」はない。
なので、ここで”This”を使うべきなんです。
だから、
“This is an exit.”が正解となります。
辞書や単語帳では同じ意味だからと言って
“It”を使ってしまうと、
違和感を与えてしまうんです。
ドトールにあった注意書きの例
では、冒頭で言った注意書きに戻りましょうか。
僕は、この記事をそのドトールで書いているのですが、
その時にこの注意書きを見つけました。
ちなみに、今この注意書きの前で記事を書いています。笑
注意書きの前でそれに関する記事書くのって
なんだかおもしろい。
まず、最初に言っておくと
この英語
“There is a customer needing this seat.
Please hand over a seat if you enjoy it enough.”
は文法的にもあっているし、
辞書的な意味でもあっています。
では、なんでこの注意書きの英語がおかしいのかを説明していきますね。
違和感がある点は何個かあるので、
順に説明していきます。
“There is a customer needing this seat.
Please hand over a seat if you enjoy it enough.”
まずは、”There is a customer”.
これは、単数が使われていますが、
これがなんともおかしい。
日本語は単数と複数の区別が緩いので、
日本人は特に単複に弱いです。
日本語ではcustomerもcustomersも両方
「お客様」ですからね。
「お客様たち」とは言いません。
でも、英語これらをしっかり区別します。
今回の英文では単数形が使われていますが、
これは本来複数系であるべきです。
この席が欲しい人は、実際には何人かわかりませんよね。
3人かもしれないし、
2人かもしれないし、
1人かもしれないし、
0人かもしれない。
そのような時、英語では複数形を使うのが一般的です。
逆に、”a 単数形”を使うのは、
“Can I get a cup of coffee?”
など、一つと決まっている時です。
(一気に2杯以上コーヒーもらう人はいない笑)
なので、この場合は
“customers”
が正解です。
では、次にいきましょうか。
“There is a customer needing this seat.
Please hand over a seat if you enjoy it enough.”
それは、”this seat”です。
これは単純ですが、Thisというときは何かを
指している必要があります。
でも、この注意書きは、
仕切りに貼ってあり、
しかも、席ごとにはないのです。
特定の席にはありません。
「どの席をさしてるの…??」
これが分からないんです。
なので、”this”では違和感があります。
もし、これがすべての席に書いてあれば、
“this”でも大丈夫なんです。
“There is a customer needing this seat.
Please hand over a seat if you enjoy it enough.”
次に、”a seat”です。
これは明らかに間違ってますよね。
英作文でも点を引かれるレベルです。
“a”は、初めて出てくる、
単数のものに使います。
この場合、席はたくさんあるし、
しかも1行目で”seat”について言及しているので、
正しくは”the”となります。
他にもツッコミどころはありますが、
僕が直すならこうします。
“Some customers may want to sit.
Please do not sit so much time.”
どうですか。簡潔でわかりやすいですよね。
日本人は、英語を書くときに、
まず日本語を思い浮かべて
それを英語に直すクセがあります。
でも、本当の目的は
頭の中にあるメッセージを伝えることです。
英語はその手段でしかない。
「長時間たったら席をたってください」
でも、
「長時間座らないでください」
でも、メッセージは同じなんです。
だから、英語で言いやすい方でいい。
この場合は下の方が言いやすいでしょう。
でも、日本語をまず思い浮かべるクセがあります。
まず上の方を思い浮かべてしまったら、
上を無理やり英語にする発想になってしまう。
だから、翻訳して変な英語ができ上がってしまうんです。
今回の話をまとめると、
- 日本には変な英語の看板がある
- 文法や単語があってても違和感がある
- その理由は、日本語から翻訳しているから
- メッセージが伝われば、伝え方はなんでも良い
つまり、まず日本語を作って
それを辞書を使って英語に直すと
変な英文になります。
これを回避して良い英文にするには、
「同じメッセージでもっとよい伝え方はないか?」
「自分が知ってる英語の範囲で伝えられないか?」
これを常に考えると、
より簡潔でキレイな英語を作ることが
できるようになるんです。
これには、
「単語のイメージを知る」
ことが必要です。
普通の単語帳には、
日本語訳しか書いてないので、わかりません。
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